ENICAR エニカの歴史

創業:1854年

~冒険家たちに愛された「シェルバ」~

 土星のマークが印象的なエニ力の歴史は意外と古く、1854年にまで遡る。スイスのレングナウでラシン家によって創設され、1930年代にはフランスやドイツなどのヨーロッパ各国の鉄道用時計に採用されていた経緯がある。その後アメリカ空軍に軍用時計を供給し、大戦後の'51年には日本にも制式輸入され人気を博した。
 当時の代表モデル「シェルパ」はその名が示すように、極限の状態でも正しく駆動し続ける頑強さを象徴していた。'56年にはエベレスト探検のスイス隊員用に指定され、'59年から2年間行われた日本越冬隊の南極探検用として公式採用されている。他にも欧米のプロのパイロットやダイバー、レーサーたちにも愛用された。防水ケースに手を抜かないところも支持された理由だろう。
 「シェルパ」コレクションには「シェルパ・タイム」、「シェルパ・ウルトラダイブ」、「シェルパ・スター」、「シェルパ・ジェット」などがあった。シェルパのクロノグラフは時代によっても異なるが、クロノグラフにはバルジューCal.72やCal.92、Cal.724、Cal.726などのバルジュー製ムーブメントが多く搭載された。なかには時・分・秒が回転盤に記され、小窓表示する自動巻きの「メカニカルデジタル」といった変わり種もあった。スイス時計界にあって、中堅クラスを担うエニカは幅広いバリエーションが必要であり、それがまた魅力のひとつになっている。

「ウオッチ・ア・ゴーゴー No.38」より引用


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