第二次世界大戦中に植民地であるインド統治に従事した高級官僚に支給されたとされる官給品です。ウエストエンドのロゴ下に赤で薄く「LONGINES」の文字が見られます。裏蓋に「CS(I)」とありますが、これは「Civilian Service For India」の略です。ロンジンが製造したウエストエンドの時計は、1944年にインドに送られた資料が残っています。CS(I)はこのモデルの他、オメガもあります。官給品ということで、ミリタリーウォッチにも近いモデルと言えます。文字盤は梨地のホワイトマット仕上げ、若干の経年変化と微細なスレが見られますが、とても雰囲気が良く、デザインも良いです。ケースは小傷がありますが、目立つ大きな傷はありません。ベルト取付部は軍用と同仕様ではめ殺し式となっています。ムーブメントは、名機10.68Z、グリーンランダー同様、受けネジが青焼き処理をしているところが興味深いです。バンブーブレスを装着。分解掃除後済みで日差30秒程度で稼働しています。