1954年にフランス空軍に納入されたアウリコストのタイプ20。このモデルは1960年代に製造された後継機です。製造数は300個程度と言われている稀少モデルで、軍に納入された記録はありませんが、近年、復刻モデルが販売されたことから、注目が集まっています。文字盤はブラックミラーに抜字のゴールドレター。アラビア数字入りの回転ベゼルタイプで最高のデザインです。ベゼルはダイバーズタイプと24時間表記のパイロットタイプがありますが、こちらのモデルは後者になります。文字盤デザインは軍用のブラックミラーダイアルとほぼ同じですが、60年代中頃のモデルになるため、夜光塗料はトリチウムを使用しています。そのため、「T SWISS MADE T」表記となります。夜光はインデックス、針共にオリジナルのトリチウムのままとなっています。ムーブメントはレマニアのキャリバー15TLがベースで、フライバックが追加されたキャリバー2040です。クロノグラフブリッジには「TYPE 20」と表記があります。ムーブメントにモデル名が記載されるのは非常に稀なことです。製造はレマニアが行っており、厚みがある堅牢なケースが非常に魅力的です。